2006年F1イタリアGP日曜日決勝レース後のコメント
2006年09月12日
イタリアGP3日目の決勝レース後のコメントです。佐藤琢磨と山本左近、ともに油圧系のトラブルに見舞われ、山本左近はリタイア、佐藤琢磨は何とか16位完走を果たす。
また前レース同様にシャシーにも問題が出たようで、油圧系同様このトラブルの改善が急がれます。
スーパーアグリF1プレスリリースより。
2006年イタリアGP 日曜日 決勝
佐藤琢磨 カーナンバー22 (SA06-02 Tカー/ピットスタート)
16位 走行周回数:51 最速ラップタイム 1:25.676
山本左近 カーナンバー23 (SA06-04)
リタイア 走行周回数:18 最速ラップタイム 1:26.548
天気=晴天 気温=28-30℃ コース路面温度=33-43℃
今日のイタリアGP決勝は、SUPER AGURI F1 TEAMにとってはチャレンジングなレースとなった。佐藤琢磨はグリッドへ向かう間に油圧系のトラブルに見舞われ、Tカーでのピットスタートとなった。ふたりのドライバーともいいスタートを切ったが、山本左近のSA06にも油圧系のトラブルが生じ、18周目にリタイアすることになった。その後、琢磨のマシンのフロアにデラミネーション(層間剥離)が生じ、彼はハンドリングに苦しまされることになった。そして、ペースを大きく落とすことになったものの、琢磨は内容の濃いレースを戦い、ライバルチームの前でフィニッシュラインを越えたのだった。
佐藤琢磨
「ぼくたちにとっては難しいレースだった。グリッドに着くまでの間に油圧系の問題が発生してしまったので、その周回は捨ててピットに戻り、Tカーでピットレーンからスタートしなければならなかった。1ストップ戦略の分の燃料を搭載していて、最初は問題もなさそうだったので、前のグループに追いついてオーバーテイクすることだけを考えていた。いいペースだったし、マシンも強力なパッケージになっているように感じた。ミッドランドとの距離を次第に縮めることができたのには勇気づけられた。しかし、20周目を過ぎた頃からシャシー関連の問題に苦しめられることになってしまった。ぼくのラップタイムを見れば、その直後に2秒ほどペースが落ちているのがわかるだろう。コースから外れないように全力を尽くして、ピットに戻ってタイヤ交換をしたが、シリアスなトラブルに違いないと感じていた。レース終了後に確認したら、フロアがデラミネーションを起こしていた。そのせいでダウンフォースを失っていたのだと思う。今回も SA06の完全なポテンシャルを発揮できなかったのは残念だったが、チームの誰もが全力を尽くしたと思うし、もちろん、この問題も解決しなければならない。この2週間の間にシルバーストンのテストに行くが、シーズン最後の3レースのためにも非常に重要なテストとなるので、そこでマシンの改善に努めたいと思う」
山本左近
「スタートもよかったし、ペースもよかった。スタートしてから数周後にマシンに問題があることがわかったが、かなり素早く修正することができた。しかし、最終的には油圧系の問題が生じて、レースをリタイアしなければならず、とても残念だった。この後のシルバーストンのテストでは次の中国と日本のレースのためにマシンを進歩させたい」
鈴木亜久里 チーム代表
「今日は琢磨にとってはタフなレースとなったが、よく最後まで走り抜いてくれたと思う。左近は油圧系の問題に苦しんだが、また完走できなかったことを申し訳なく思っている。次のシルバーストンのテストでSA06に生じている問題の解決に全力を尽くし、最後の遠征レース、特に2度目のホームレースとなる鈴鹿を楽しみにできるようにしたい」
(スーパーアグリ・フォーミュラワン プレスリリース)